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値上がりしたら積立はやめるべき?相場変動時に考える積立継続のメリット

積立しようと思っていた投資信託が値上がりしたら、今は買うタイミングではないのではないかと考えたり、積立している投資信託を売却して利益を確定させたいと思うかたも多いのではないでしょうか。投資というと「安く買って高く売る」ことが定石だと長らく考えられてきましたが、「積立投資」においては、相場変動に左右されず「継続する」ことこそが定石であることをご存じですか?では、なぜ上昇相場のときにも積立投資を継続するべきなのか、大きな2つのメリットを元に解説します。

積立継続のメリット その1

平均購入単価の均一化でリスクを抑える ドル・コスト平均法  

値動きのある投資信託を購入するときには、金額を指定する方法と口数(量)を指定する2つの購入方法があります。ここで取上げるドル・コスト平均法は、例えば、Aという投資信託を毎月3万円購入するというように、投資信託を一定の金額で定期的に購入する投資手法です。決まった金額を定期的に購入し続けるということは、相場環境が良好となり、投資信託の基準価額(値段)が上昇した時は少なく、投資信託の基準価額(値段)が下落したときにはたくさんの量を買えることとなります。このようなドル・コスト平均法を活かした積立投資を行うことで、3年よりも5年、5年よりも10年と継続すればするほど、平均購入単価を均一化することができるので、相場変動のリスクを低減させることができ、利益が出る可能性が高まります。

ただし、購入した投資信託の基準価額が上昇し続ける場合には、平均購入単価も上昇してしまうので、必ず利益の最大化が約束された購入方法とは言えません。また、もしも購入する投資信託が今後必ず値下がり、または値上がりすることがわかるのであれば、値下がりしたときに購入、値上がりしたときに売却すれば、大きな利益を得ることもできるかもしれません。しかし、一度も下落することなく上昇を続ける投資信託が存在する可能性は限りなく低く、また基準価額の値動きを寸分たがわず予想することはどんな専門家でも不可能に近いと言えるでしょう。
ドル・コスト平均法で積立を継続することで、平均購入単価を均一化し、リスクを抑えて利益を出せる確率を上げることができるのです。

積立継続のメリット その2

人類最大の発明「複利」効果の最大化  

20世紀を代表する物理学者のアインシュタインが、「人類最大の発明」という言葉を残したと言われるほど、複利は資産形成においてとてつもない影響力を持ちます。お金を増やす利息には単利と複利の考え方が存在していますが、単利は、預けた元本に対して、元金だけに利息がつくという方法で、複利とは、運用で得られた利息を再投資することで、元金に利息を加えた新たな元金に対して利息がつくことを言います。複利は「雪だるま」に例えられることが多く、小さな雪玉も転がるごとにどんどん大きな雪玉となっていき、大きくなってくると少ない労力でもっと大きな雪玉も作れるようになるのです。
これを積立投資で考えてみると、最初は少額の投資資金(元本)だったとしても、長期間続けると最初の投資資金から得た利益が上乗せされ、運用開始当初よりも大きい投資資金(元本)となっていき、さらに利益が増えていく。つまり、お金が新たなお金を生む状態を作り出すことができるのです。

そんな状態を作るためには、相場の上昇時や、下落時に売却したり、積立投資を一時的に停止することは「複利効果」の恩恵を最大限享受できるとは言えないかもしれません。やはり、どんな相場変動であっても長期積立投資を継続することが大切なのです。

積立投資はどんな時も「継続」が大切

値動きのある投資信託を購入すると、下落相場時にはいつまで下がるのか不安になり、上昇相場時には将来の下落を懸念して、売りたくなってしまうものです。しかし、相場変動に左右されず、思い描く将来のために積立投資を継続することは、大きな資産を築く合理的なアプローチ方法と言えそうです。

関連タグ

ドル・コスト平均法投資信託複利資産形成、積立投資

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