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米雇用統計・今月の注目ポイント(2026年5月8日発表分)

2026年5月8日(金)、日本時間21時30分に米国で4月雇用統計が発表されます。
今後の為替動向を占う意味で注目度の高い米国雇用統計。今月の注目ポイントをお届けします。

今月の注目ポイント
『米労働市場は減速しているのか』を要確認

ソニーフィナンシャルグループ シニアアナリスト 石川 久美子

2月末に米国・イスラエルがイランに侵攻して以降、原油価格が高騰する中、米国ではインフレ再加速懸念が高まっています。2月中までは、FF金利先物市場年内に2回以上の追加利下げを織り込んでいましたが、3月に入ると、このインフレ再加速懸念の中で、年内の利下げは難しいとの見方が一気に広がりました。ただし、中東情勢の緊迫感が緩和し、原油価格がある程度落ち着いてくれば、中東情勢悪化前に追加利下げを後押しする大きな要素であった「米労働市場の減速」という部分が再び重要視されると見られます。

2026年4月3日(金)に発表された前回、3月雇用統計は、労働参加率が低下(62.0%→61.9%)の一方で失業率が改善(4.4%→4.3%)。非農業部門雇用者数は17.8万人増と市場予想(6.5万人増)を大きく上回る強い結果となりました。インフレ再加速懸念が広がる中での強めの雇用統計結果を受け、市場では利下げの必要性が後退した格好です。ただし、足元では中東情勢の影響を受けてサービス業を中心に景況感が急速に悪化しています。

今回の雇用統計の結果が弱いものとなれば、年内の追加利下げ観測が再び強まるものと見ています。その場合、米ドルには下押し要因になるでしょう。中東情勢と原油価格の行方は世界経済にとって非常に重要ですが、為替相場を見ていく上では「結局のところそれが米国内のインフレ動向と労働市場にどれだけの影響を及ぼすか、そして米金融政策がどうなっていくのか」が重要である、という点を焦点に見ていく必要があるでしょう。

プロフィール
石川 久美子(いしかわ くみこ)

プロフィール
石川 久美子(いしかわ くみこ)

商品先物専門紙での貴金属および外国為替担当の編集記者を経て、2009年4月に外為どっとコムに入社し、外為どっとコム総合研究所の立ち上げに参画。同年6月から同社研究員として、外国為替相場について調査・分析を行う。2016年11月より現職。外国為替市場に関するレポート執筆の他、テレビ東京「Newsモーニングサテライト」など多数のメディアに出演し、金融市場の解説を行う。資源国・新興国通貨に強い。著書に『円安はいつまで続くのか 為替で世界を読む(2025年マイナビ新書)』がある。Xでの情報発信(@KumiIshikawa_FX)も行っている。

米国雇用統計の主な指標の実績と予想

非農業部門雇用者数変化
発表年月 予想値 実績値 修正値
2026年4月 +6.5万人 +17.8万人 発表前
2026年3月 +5.5万人 -9.2万人 -13.3万人

失業率
発表年月 予想値 実績値 修正値
2026年4月 4.4% 4.3% 発表前
2026年3月 4.3% 4.4% 4.4%

出所:時事通信社(2026年4月30日(木)時点)

米国雇用統計とは
米国の労働省が毎月発表する経済統計のひとつです。非農業部門就業者数や失業率など労働市場の情勢をみる十数項目のデータが盛り込まれています。
雇用情勢の変化は個人所得や個人消費などに波及するため、米国の景気動向を測る上で重要な指標であり、為替市場や株式市場の材料となります。発表前からマーケット参加者に注目される度合いが高く、通信社などによるエコノミスト調査の予想値に基づいて相場が動くこともあります。

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書籍のご紹介

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なぜ円安が進み、なぜ物価は上がったのか?そもそも「円安」とはどういうことなのか?はたして円安は善なのか?悪なのか?最近は円高に振れているが、円安は終わったのか?など、私たちが「円安」「物価高」をどう乗りこなせばいいのか解説し、巷でいろいろと言われている疑問について、解き明かします。

過去の記事

米雇用統計・今月の注目ポイント(2026年4月3日発表分)
米雇用統計・今月の注目ポイント(2026年3月6日発表分)
米雇用統計・今月の注目ポイント(2026年2月6日発表分)

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